外来種 問題 : 「侵略的外来種リスト(仮称)植物」に関する意見 2-1

1.侵略的外来種リスト作成の目的・用途が不明、侵略的に関する定義が不明確

環境省のHP(侵略的外来種リスト(仮称)の検討:http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/gairailist.html)には下記の文書がある。

平成22年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議で採択された愛知目標において、
① 「2020年までに侵略的外来種とその定着経路が特定され、優先順位付けられ、優先度の高い種が制御され又は根絶される。」
という個別目標が示されました。また、平成24年9月に閣議決定された「生物多様性国家戦略2012-2020」において、

② 外来生物法に基づく特定外来生物のみならず、我が国の生態系等に被害を及ぼす又は及ぼすおそれのある侵略的外来種について、リストを作成することを国別目標の一つとしました。

平成24年12月に中央環境審議会から環境大臣及び農林水産大臣に対して外来生物法の施行状況等を踏まえた今後講ずべき必要な措置について意見具申がなされ、

③ その中においても、侵略的外来種リスト(仮称)の作成の必要性が指摘されています。

侵略的外来種リスト(仮称)は愛知目標の達成に資するとともに、国、地方自治体、事業者、NGO・NPO、国民等の様々な主体に対し、外来種についての関心と理解を高め、適切な行動を呼びかけることで、外来種対策の進展を図ることを目的としています。

以上から、侵略的外来種リスト作成の目的を整理すると次のように示すことが出来る。
①②③の理由により、侵略的外来種リスト(仮称)を作成する次の3つを目的としてあげている。

1. 愛知目標の達成に資する。        ~ 優先度の高い種が制御され又は根絶される。
2. 外来種についての関心と理解を高める。 ~ 啓発
3. 適切な行動を呼び掛ける。         ~ 動員
4. 外来種対策の進展を図る。         ~ 優先度の高い侵略的外来種の制御・根絶

すなわち、2020年までに、制御又は根絶する侵略的外来種を選抜するためのリストづくりということになる。

ならば、侵略的とは、とのような事を指すのか、具体的な定義が示されないことには、個別のリスト掲載種の検討は不能という事になる。

「侵略的」と称する言葉の定義を明確に示すことが必要である。

侵略的外来種が生態系におよぼす被害については、次の項目を挙げており、この項目に合する植物が侵略的な種と言う事となる。

A. 競合      ~ 在来種を駆逐、存在を脅かす
B. 交雑      ~ 在来種と交雑し、遺伝的な攪乱を発生させる
C. 捕食・接触   ~ 植物にはこのような関係性は無い

 また、特に問題となる被害として、次を挙げている。

a 人体への被害
b 経済・産業への被害

 以上は個別の植物種類を選定するに対し、原理的、抽象的な概念であり、科学的とは言えない。
従って、個々人の恣意的な考え方(好み)が反映されることとなることは否めない。

「侵略的」という概念に対する、明確な根拠の提示をお願いしたい。

(文責:中野裕司)

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